べき論を唱える人は、正義の味方なのかもしれない

コラム

あなたの周りに、「こうあるべきだ」「こうでないとおかしい」と言って否定してくる人はいませんか?もしくは、あなた自身が心の中でそう思って何かを諦めていませんか?

このような思考(べき論)が癖になると、仕事がうまく進まず、人間関係まで悪化します。
そういう人と一緒に仕事がしたいと思う人がいるでしょうか?

少なくとも、私はそうは思いません。

「べき論」を武器に正論を突き付ける人とどのように向き合うべきか?
あなた自身が「べき論者」にならないためにはどうすればよいのか?

10年以上マネジメント職で経験を積んでいる筆者の経験をもとに、本記事ではいくつかのTIPSをお伝えします。

「べき論者」は正義の味方?!

「べき論」を持つこと自体は、実は悪いことではありません。何か課題解決をする場合、下記のようなステップで仕事を進めていきます。

①理想を掲げる=べき論で語る
②現実を見つめる
③理想と現実のギャップを見つける
④ギャップを埋めるためのアクションを検討する
(もしくは原因を調査し解決策を検討する)

このように、「べき論」は課題解決のプロセスの①の段階であり、スタートラインに過ぎません
べき論を唱える人は、現実をよく理解していて、理想と現実のギャップに対して大きな不満を持っているのでしょう。(④まで議論を交わしたが、協力者が過去にいなかった、という悲しい場合もあるかもしれません)

学校や職場などのコミュニティでは、実は多くの人が同じような考えを持っている場合が多く、それを口にしない人がほとんどです。最後までその思いをアウトプットすることなくコミュニティを去る人も多いでしょう。そんな中で、声を大にして「べき論」を唱えられる人は貴重ではないでしょうか?

もしあなたの周り、もしくはあなた自身が「べき論者」なら、その資質は環境を変える強力な原動力になりえます。彼らは、課題解決のために戦う「正義の味方」なのかもしれません

正義の味方には、パーティが必要

屈強な勇者でも、信頼できるパーティが必要です。
戦う相手は誰でしょうか?

上司?予算?スケジュール?社内や学校のルール?思い浮かぶものはどれも難敵ばかりです。
正義の味方がひとり丸腰で戦って勝てるわけがありません

勇敢な村の若者が、お城の王様に異を唱えるようなもので、門前払いを受けることがイメージできるでしょう。もしくは、街頭でひとりメガホン片手に政府の不満を演説しているようなイメージでしょうか。

あなたがべき論者だった場合、周りにパーティはいますか?
べき論を唱える人に、パーティはいますか?

強敵と戦うためにはパーティが不可欠です。

何気ない会話、飲み会など、様々なシーンでパーティになり得る人がいないかアンテナを張りましょう。きっと、同じような考えを持っている人がいるはずです。

正義の味方のパーティになる魔法の言葉

パーティになるために必要な要素は、「興味関心を持つ」「寄り添う」「質問をする」の3つです。

「面白い考えですね。なぜそう思ったんですか?」
「それって、どういうことですか?」
「興味がある話ですね。詳しく聞かせてください」

このような質問をすることで、心を開いて話を聞かせてくれるかもしれません。
正義の味方がひとりで「べき論」を爆発させてしまう前に、こういったアプローチができていると理想的ですね。

パーティには、装備品が必要

もし仮にパーティが複数名いたとしましょう。
武器や防具、アイテムなしで強敵に挑めるでしょうか?

きっと、ペシャンコにされてしまうことでしょう。
しっかりと装備品を整えましょう。

◆装備品
下記の情報がひとまとまりになった資料
 ・理想と現実を言語化・図解したもの
 ・理想と現実のギャップを示すエビデンス
 ・理想と現実のギャップを埋めるための具体策
 ・具体策が行われた後に得られる便益
 ・具体策を実行するために発生するコストや時間、リスク
 ・同じ考えを持つ人の意見、署名
 ・他社事例

そして、ほとんどの場合戦う相手は上司やクライアントなど、関係上優位にある人で、忙しい人のケースが多いでしょう。
上記について、端的に明確に伝えなければなりません。
一撃必殺のペライチで興味を引き、説得を進めていきましょう。

発言するということは、責任を持つということ

理想を掲げ、パーティを作り、装備品をまとめました。
次にすべきことは、強敵に対峙することでしょう。

仲間と共に、上司やクライアントにプレゼンテーションをしましょう。
プレゼンテーションの練習も怠ってはいけません。
想定される反論についてもシミュレーションをしましょう。

もしも準備が足りなかったのならばフィードバックが来ます。
その場合は、素直にフィードバックを受け取り、もう一度プレゼンテーションをする機会を設けましょう。よい結果になった場合、「べき論者」だった人が責任者となって改革をリードすることになるでしょう。

こうしてプレゼンテーションをすると、ただ「べき論」を唱えるときと大きく結果は変わっているはずです。「べき論者」とは異なり、理想を掲げるだけでなく、現実をしっかりと分析し、その差異を埋める具体策まで示しています。具体策にかかるコストやリスクも明確で、それが実現したときの便益までわかっています。

冒頭で示した課題解決のプロセスをすべて網羅しています。
①理想を掲げる=べき論で語る
②現実を見つめる
③理想と現実のギャップを見つける
④ギャップを埋めるためのアクションを検討する
(もしくは原因を調査し解決策を検討する)

ここまでくれば、あとはパーティで協力して計画通りにアクションを取るだけです。
改善活動をするのは、それをやると宣言した人達です。
その責任を引き受け、自らチャンスを勝ち取りましょう。

ほとんどの人は、黙って耐えるか、その場を去る

先ほど、発言するということは責任を持つということだと書きました。
ほとんどの人は、この事実を理解しています。
そして、責任をもって何かをするくらいなら、我慢するか、よりよい環境を求めてコミュニティを去ります。

その我慢は、いつまで耐えられるでしょうか。
去ったとして、次のコミュニティでも同じことを繰り替えさない
でしょうか

いつか、どこかで突破力を試されるときがくるのなら、近くにいる「べき論者」に乗っかってチャレンジするのもアリかもしれません。

「真のリーダーシップは、権力のないところに生まれる」と私の知人が言っていました。
権力や役割の枠を超えて課題を乗り越えようとする人こそが、新たなリーダーとしてコミュニティを変革するのです。

「べき論者」は、新たなリーダーの資質を持った人なのかもしれません。

ときには逃げることも大切

べき論者は変革者になり得るかもしれませんが、どうしようもない場合はあります。
例えば下記のような場合には、手の施しようがなくなっている可能性がありますし、近寄ってはいけない可能性が高いです。

・すでに「べき論」によって多数の被害者が出ている
・何度も議論が繰り返されているが、コミュニティのトップ(社長など)の考えが変わらない
・世の中の当たり前が通用しない環境である(過度なブラック企業、外国で全く異なる文化圏など)
・「べき論」の根源に悪意がある(誰かを蹴落としたい、過去の怨みを晴らしたいなど)

上記のような場合や、あなた自身の我慢が限界であったり健康に害が出ている場合には、すみやかに逃げ出しましょう。

まとめ

嫌われがちな「べき論者」ですが、勇気をもって発言ができる心強い「正義の味方」である可能性があります。
パーティを見つけ、装備品を整えることで環境を大きく変えることができるかもしれません。

現状を耐え忍ぶことも必要なことかもしれませんが、どこかでチャレンジをする必要があるなら、パーティを見つけて装備を整えておきましょう。逃げてばかりでは、いつか逃げ場所をなくしてしまいます。

べき論と向き合い、根拠を持って対策を取ればきっとよい結果に繋がるはずです。
この記事を読んだ人が関わるコミュニティで、一人でも多くの正義の味方パーティが生まれることを願っています。

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